これから一人暮らしやお引越しをご検討の方!
「免震構造」という言葉を目にしたことはありませんか?「免震構造」は他の構造とは何が違うの?と疑問に思う方も多いかもしれません。
今回は、免震構造についてご紹介します。
お引越しをご検討中の方は是非参考にしてみてください♪
そもそも「免震構造」とは?
免震とは、基礎(地面)と地面の間に「免震装置」を設置し、地盤と切り離すことで揺れの強さを1/3~1/5に抑える構造で、地震時に建物が揺れを吸収することで、建物にダメージが直接伝わらないようにする仕組みです。
建物内部の揺れも軽減されて、退官する揺れも実際の1/3~1/5程度に感じることもあるようです。
免震装置について
免震装置は、「アイソレータ」と「ダンパー」という装置が使われています。
「アイソレータ」は、建物を支え、地震の時に建物をゆっくりと移動させる働きがあります。
「ダンパー」は、建物を支える役目はしません。
アイソレータだけでは揺れを止めることはできないので、ダンパーが支える働きをします。
免震構造のメリット
メリット①:最も横揺れに強く、建物自体へ与えるダメージを軽減できる
免震構造の最大のメリットは、3つ(免震、耐震、制震)の地震対策構造のなかで、最も横揺れに強いところだといえます。地面から伝わる揺れそのものを軽減できるため、家具の転倒なども防止できます。
また、建物の耐久性を高めて地震対策を行う耐震構造とは異なり、免震構造は建物自体へ与えるダメージを軽減できるため、繰り返しの地震にも強いといえます。
メリット②:建物内部が損傷しにくい
建物内部が損傷しにくいことも免震のメリットです。
地震が発生すると、壁の内部や部材の接合部などが損傷してしまうケースもあります。
免震の建物であれば、通常は目に見えない部分も損傷しにくくなるため、大切な資産をしっかりと守れるでしょう。
メリット③:家具の転倒などに強い
地震が発生すると、家具の転倒などにより怪我をする可能性もあります。
免震の場合は、建物の揺れを小さくできるため、家具の転倒や移動、物の落下なども起こりにくくなります。
免震構造のデメリット
デメリット①:コストの負担が大きい
免震構造の最大のデメリットは、ほかの2つのシステムと比べてコストの負担が大きくなりやすいところにあります。
免震の設計費用や積層ゴムをはじめとした免震装置、免震部材が必要になるので、採用しない場合に比べて建設コストはアップします。
さらに、地面と建物を切り離す必要があるため、リフォームなどで既存の建物に取り付けることは容易ではありません。
一戸建ての場合、制震構造を取り入れる場合の平均費用が50~100万円程度であることに対し、免震構造の場合は300~500万円程度が必要となり、費用の面ではほかの2つより高額になるでしょう。
デメリット②:免震の歴史はまだ浅い工法
耐震や制震に比べて、免震の歴史はまだ浅い工法です。
免震装置に使用されているゴムの耐用年数は60〜80年といわれていますが、免震の建物がそれほど古くなっていないため、完全に実証されているわけではありません。
デメリット③:縦揺れの地震には効果を発揮しない
免震は横揺れの地震には大きな効果を発揮しますが、縦揺れの地震には効果を発揮しません。
また台風などの強風には効果が少ないと言われています。
新耐震基準と旧耐震基準の違い
新耐震基準はいつから?
1981年5月31日以前の基準を旧耐震基準、
1981年6月1日以降の基準を新耐震基準と称しています。
新耐震基準は地震で建物が倒壊しない+建物内の人命を守ること
旧耐震基準では震度5以上の大地震には基準が設けられていませんでした。
震度5程度の地震に建物が倒壊しないことが基準でした。
新耐震基準では建物が倒壊しないことのみならず、建物内の人命を守ることが基準となっています。
これが大きな違いです。
世界的にも高いレベルの日本の耐震基準
2000年建築基準法が改正
2000年には木造住宅の耐震性のアップに主眼を置いた建築基準法が改正されました。
たとえば地盤調査の義務化、構造材とその場所に応じた接手・仕口の仕様を特定、耐力壁の配置にバランス計算が必須となるなどが改正点です。
2000年住宅品質確保促進法(品確法)が制定
同年、住宅品質確保促進法(品確法)が制定されました。
品質のよい住宅の入手と建て主を守ることを目的としています。
10年の瑕疵担保期間、住宅性能表示制度、紛争処理機関の新設が主な内容です。
進化し続けている地震対策
近年では他の構造のメリットを併用する方法も増えています。
一般住宅には「耐震」と「制震」、安全面を第一に考えた最新のタワーマンションでは「制震」と「免震」も併用といったように、さまざまな取り組みがされているようです。
「結局のところ、耐震、制震、免震、どれが一番地震に強いの?」
そんな疑問をお持ちの方も多いでしょう。地震がごく身近な災害である日本で暮らすからには、少しでも地震に強い住まいを選びたいと思うのはごく当然のことです。
しかし、「この構造なら絶対に安全」ということはありません。
地震だって、いつどこで起こるかは予想できませんし、全く想定外の揺れ方をすることもあり得るのです。
免震構造でも、家具が倒れたりするような揺れが起こるかもしれません。油断していると、思わぬ被害を被ってしまうかもしれません。
地震に強い物件を選ぶことはもちろん大切ですが、日々の暮らしの中で備えておく、できる対策を取ることも忘れずに。
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